ユニヴァーサル・ミュージック・コリアと専属契約しているアーティストのヤン・サンウォンは、ソリストとしてそして室内楽奏者として、世界中で注目を集めているチェロ奏者である。
アリス・タリー・ホール(ニューヨーク)、サル・プレイエル(パリ)、コンセルトヘボウ(アムステルダム)、テラス・シアター(ワシントンD.C.)、東京オペラシティ、ザ・シンフォニーホール(大阪)、北京国家大劇院などの一流のコンサートホールでソロリサイタルや客演で演奏を行い、常に大喝采を受けている。
ほかにもロンドン、ローマ、フランクフルト、マドリード、プラハ、ヘルシンキ、ボストン、シアトル、テルアビヴ、上海、シドニーなど、多くの国際都市に招かれている。
以前はEMIコリア専属契約アーティストであり、デビュー盤であるコダーイの作品集は2003年2月のグラモフォン誌の月間特選盤に選ばれ、また同年12月には英国グラモフォン誌で批評家が選ぶ優秀作に推薦、オランダではエディソン賞で最優秀ソロ・デビュー・アルバムにノミネートされている。
その他、EMIでの録音としては、ラフマニノフとショパンの作品集(2002年)、バッハの無伴奏チェロ組曲全曲(2005年)、ピアニスト パスカル・ドゥヴァイヨンとのベートーヴェンのソナタと変奏曲全曲(2007年)などがあるが、どれも批評家や音楽愛好家に大変に高い評価を受けている。
これらに続き2009年にはデッカより、ヴァイオリニストのオリヴィエ・シャルリエ、ピアニストのエマニュエル・シュトロッセと共に録音をしたシューベルトの作品集、また最新録音としては2010年秋に、ユニヴァーサル/デッカよりドヴォルジャークのチェロ協奏曲(マーカル指揮チェコ・フィル)とピアノ三重奏曲「ドゥムキー」がリリースされている。
ヤン・サンウォンは、クリストフ・エッシェンバッハ、チョン・ミョンフン、ユーリ・バシュメット、カン・ドンスク、今井信子、パスカル・ドゥヴァィヨンほか多くの著名な音楽家と共演。
フランス国立管弦楽団と演奏したサン=サーンスのチェロ協奏曲、ブラームスの二重協奏曲、チャイコフスキーのロココ風の主題による変奏曲は、フランス国立放送テレビや、ユーロビジョンを通じてヨーロッパ各国で放映され、それらはゴールドライン・クラシックス発売のDVDで鑑賞することができる。また、彼の演奏はフランス・ムジーク、NHK(日本)、KBS(韓国)でもライヴ放送されている。
現代曲の演奏にも積極的に取り組んでおり、韓国(米国籍)の作曲家Jee Young Kimのヴァイオリン・チェロ・テグムのための三重奏曲(2006年)、フランスの作曲家ピエール・シャルヴェのピアノ・ヴァイオリン・チェロのための三重奏曲(2006年サン=ナゼールとパリにて初演)などに出演している。
2012年シーズンは、チン・ウンスク作曲による室内楽曲の世界初演(モナコにて)、ピーター・エトヴォスとソウル・フィルによる合奏協奏曲のアジア初演、パリのサル・プレイエルでのコンセール・コロンとのドヴォルジャークの協奏曲、その他イタリア・英国・フランス・日本でも演奏旅行を行った。
ヤン・サンウォンは、韓国ソウル生まれ。パリ音楽院を卒業。その後渡米し、インディアナ大学にてヤーノシュ・シュタルケルに師事、アシスタントも務める。バンフ国際室内楽コンクール(カナダ)、アンドレ・ナヴァラ国際チェロ・コンクール(フランス)、カサド国際チェロ・コンクール(日本)で審査員を務める。
いままで多くの受賞歴をもち、現在は、延世大学にてチェロ科教授、英国王立音楽院客員教授、LG室内楽アカデミー音楽監督を兼務している。